アグリケアブログ
レンコンの生育と施肥 ― 地力を活かし、環境変動に強い土をつくる ―
2026.02.17
レンコンは、有機質肥料(ソイルキュア/有機JAS)や土壌に蓄積された残渣に由来する地力窒素を好む作物です。特に、地力窒素から供給されるアンモニア態窒素を安定吸収することで、健全な生育リズムを保ちます。これらの窒素は、気温の上昇に伴う地温の上昇によってゆっくりと可溶化し、生育ステージに合わせて無理なく吸収されます。
一方、化成肥料由来の窒素は地温に関係なく急速に効きやすいため、生育バランスを崩しやすく、特に異常高温時には病害虫の発生リスクを高める要因となります。
地力を活かす施肥設計
ポーマン-Gは地力窒素の可溶化を促進し、レンコン本来の健全な生育リズムを引き出します。根張りを安定させ、高温下でもブレにくい生育基盤をつくります。肥大期には、地力窒素のスムーズな可溶化が収量を左右します。
ポーマン-Lの散布により肥大を後押しし、さらに「乳酸菌,枯草菌」を併用することで土壌環境が整い、吸収効率が向上。相乗効果によって肥大が充実し、収穫量アップへとつながります。
水堀栽培におけるミネラル管理
水堀ではミネラルの流亡が起こりやすく、土壌pHの低下が生育不良や病害虫の要因になります。貝化石肥料(ゲンテン・シェル/有機JAS資材)、水酸化苦土、ケイ酸加里/パームアシュなどのク溶性加里を適切に施用し(施肥プラン)、pHとミネラルバランスを整えることが不可欠です。これは単なる養分補給ではなく、高温ストレスに強い体づくりでもあります。
高品質を生む「とろとろ層(膨軟層)」と「還元層」
「とろとろ層(膨軟層)」と「還元層」は、白くて美味しいレンコンを育てるための決定的な環境要因です。この2つは相互に関連し、土づくりと水管理によって形成されます。
- とろとろ層が根の伸長を安定させる
- 適度な還元層がレンコン特有の白さと食味を高める
そして重要なのは、これらの環境づくりそのものが、異常気象による高温時の病害虫対策にもなっているという点です。
健全な土壌環境は、過剰生育を防ぎ、ストレス耐性を高め、病害虫に強いレンコンを育てます。地力を活かし、ミネラルを補い、微生物を整え、理想的な土層をつくる。それは単なる増収技術ではなく、異常気象時代を乗り切るための戦略的土づくりです。